ロッテルダムは歴史的な大型ポートが時代とともに変わってきている水と”ポストモダン”(適当に使うと建築家の友人たちにおこられるかも)の街です。泊まったホテルは元関税事務所。天井の高いバーは、船員たちが事務処理を待つ間に実際に一杯やったそうです。レトロなホテルはグリーン認定のゴールドクラスのこだわり。目の前の道は今東京にはない跳ね橋があります。と言ってもオランダは国土のすべてが”生きている”運河で覆われていて、車、船、自転車、歩行者が共生しています。そのため、跳ね橋が、至る所で見られます。
デロイトとビルがが目立つロッテルダムのポート地区は実に多くの面白い建築があります。中でも45度の傾斜が付けられたキューブ・ハウスは実際に人が住んでいるそうです。いったいどうやって、生活しているのでしょう?
ロッテルダム大学ではブリューゲルの「バベルの塔」を目指して倍マンス・ファン・ベーニンゲン美術館があります。15世紀頃から現代まで、系統だった豊富な展示はとても良いです。オランダ作家のみでなく、印象派やダリなどもたっぷり。全体がガラス張りの新棟建設予定だということですが、”金沢(日本)”にもあるけど、知ってる?と担当の女性に聞いてみるも、シカゴのものしか知らないとの答えでした。金沢21世紀美術館の世界への発信はまだ不足でしょうか?
明るすぎる南仏の港に飽きたが形が、ロッテルダム港に想像力を触発されたそうです。港とアーティスト。面白い組み合わせだ。シナックやターナーなども来ていたとのことです。未だ美観に乏しく、生きている人のための開発が貧しい東京港。東京オリンピックを経緯に、水辺とアートで何か仕掛けられないか、と思いました。
自転車の動きに慣れるまで運転が難しく、時にのたのたしていると気短な地元車にクラクションを鳴らされるロッテルダム。しかし、とても魅力的な街でした。
読者コメント